こんにちは!エシカルビューティーズの糸数ユキです。
日本の伝統文化や禅から学ぶエシカルな暮らしをテーマに、山梨にある「恵林寺」で本格的な禅体験をしてきました。
恵林寺は、戦国最強と言われた武将「武田信玄」の菩提寺です。
私たちは今回、恵林寺に併設されている禅リトリート施設「ZEN&BED望月庵」に1泊2日滞在し、茶道体験、精進料理、座禅、さらにお坊さんと同じ禅の作法で朝食をいただくという盛りだくさんな体験をしました。
まずチェックインしてすぐ、恵林寺のスタッフさんのご案内により武田信玄公の歴史にまつわるお話を伺いながら恵林寺を拝観しました。
その後、恵林寺の特別なお座敷にて茶道体験をさせていただきました。
古川老師から茶道の作法を直接ご指導いただき、この日の茶室に掛けてくださっていた掛け軸の内容について掘り下げながら、禅にまつわる様々なお話をしてくださいました。
老師のお話はとても軽快で明るく、そして掛け軸に描かれている森羅万象についての深いお話に長い時間聞き入ってしまいました。
お話の中でも特に印象に残ったことは、
「私達は命の掟の中で生きている」という言葉。
自然の摂理や命の流れに逆らわず
それを受け入れて生きているということ
私達は命をいただかないと生きていけないから
人間を支える全ての命に感謝する
不殺生という戒律はあるけど
守れない戒をもって何を選択するのか
生き方が問われている
私たちは、日々様々な選択をして生活しており、皆自分なりのルールを決めて生きている。
例えば、動物を殺したくないと決めてベジタリアンを貫く人がいてももちろんいいが、それを完全に徹底することが素晴らしい訳ではなく、ヴィーガンだから偉い!などと決して傲慢になってはいけないと。そうすると、植物も生き物だったはず。植物はいいのか?となってしまう。
私たちはどうあがいても自然の摂理の中で生きていけないのだから、それぞれの理想や信念をもって感謝していただくことが大切だと教えてくださいました。お話の中で私たちが改めてリマインドすべき大切なことをたくさん教えてくださいました。
この自然の中で生かされている私たちの生き方や選択が日々問われているなと感じました。
私が特に禅体験で感じたのは、なんでも「○○しすぎる」という度を越えたことをできる限り減らし、ますますシンプルに生きていきたいということです。
例えば、人間は物質に執着しすぎて多くを持とうすること。
そのせいで過去から現在まで世界的なものから身近なところで様々な奪い合いや争いが起こっているんだなと思いました。
こういった何もない環境に(自然とお寺と最低限の物が揃った)シンプルな場所に身を置いていると、逆に何もないことの方が贅沢に感じ、自然の音をただ静かに楽しむ時間を過ごせることで、心が豊かになる感覚を味わうことができました。
豊かになろうとすることは大切だけど、本当にそれは必要かな?と改めて問いかけてみることはとても大切なことだなと感じました。エシカルな暮らしに繋がるヒントの一つでした。
夕食は、望月庵に戻り精進料理をいただきました。
こちらの精進料理はとても美味しくて、お腹も減っていたのでみんなで黙々と美味しくいただきました。食事の作法も簡単に教えていただきました。
例えば、最後にたくわんを一枚残し、茶碗にお茶を注ぎたくわんで食器を綺麗にすること。
作ってくださった人への感謝はもちろん、片付けをしてくださる方への感謝の気持ちを込めた作法です。
夕食の後は、近くにある温泉「はやぶさの湯」へ。
源泉かけ流し美肌の湯で地元で人気の温泉。
アルカリ性単純泉という泉質で、外湯の外気とお湯の温度がとても心地よくゆったり浸かりとても温まりました。
そして、最後は夜のライトアップされた庭園の前で座禅体験。
あんなに静かな時間を過ごしたのは久しぶりでした。こちらでも老師が再び禅のお話をしてくださいました。
こちらで印象に残ったお話は、
「苦しみは心が作る」というお話。
私たちが日常で感じる多くの苦しみは、
外的な要因ではなく、心の中で作り出されたものであるということ。
雨の日が嬉しい人もいれば、
雨の日が嫌だって思う人もいる。
現象は「ただ雨が降っているだけ」なのに
様々なことを感じる人がいるのはなぜ?
そこには良い悪いもなく、私たちがただその現象に対して勝手に決めていること。心の持ち方一つで感じ方が大きく変わる。
物事には両面あって、どんな捉え方をするかはあなたが選べるよ。ということを教えてくださいました。
そして、早朝は庭園の前で朝ヨガとエレナさんによるクリスタルボウル演奏。
私自身も癒されるような気持ちいい朝の空気の中でのヨガは最高でした。
エレナさんのクリスタルボウル演奏は、奏でた途端にその場所の空気がガラッと変わり、静かに自分自身と地球とが調和するような音色で究極の癒しの時間でした。
また、ヨガとサウンドヒーリングで使用した香りは、この禅リトリート参加者でもある朱美さんの精油ブランド”ZEN Earth made”のMANTRAを使わせていtだきました。
そして、最後はお坊さんが修行の際にいただいている朝食をみんなでいただきました。
お粥とたくわんや梅干し、野菜や大豆の煮物などシンプルで消化に良い食事。
食器はしっかりと修行でも使われている器をお借りしての朝食体験。
一言も喋らず、一つも物音を立ててはいけないという中で静かにいただく朝食は特別な体験でした。
静かに食事をしていると、食べ物の食感や、外の水の流れる音がダイレクトに感覚に伝わってきました。こんなに五感を研ぎ澄ませながら食べた朝食は人生初でした。
ここでも農業に関わる人や、食べ物に対する感謝の気持ちが込められているとのことでした。
食事の最中は、常に隣の方への配慮をしながら自分の食事を取り分けることだったり、周りへの配慮や調和も大切な教えの一つでした。
まだまだ奥が深い禅の世界ですが、この2日間の体験だけでもエシカルな暮らしのヒントがたくさん詰まっていました。
ぜひ今後も日本の伝統的な文化や禅を通して、学びを深めながら生活にも取り入れていきたいと思います。
関連URL
ZEN&BED望月庵
恵林寺
はやぶさ温泉
精油/ZEN Earth made